最初に決める3点
AIの前に、まずこれを決める。決まらないなら、AI導入は開始しない。
- どの事業を対象にするか
- どの業務を対象にするか
- 何を成果とするか
先に決めるべきは「どの事業をどう変えたいか」。 事業・業務・成果が決まらないまま、ツール選定やPoCから入ると、判断が止まる。
AIの前に、まずこれを決める。決まらないなら、AI導入は開始しない。
全体を決める前に、ツールから検討してしまう。
「決める」だけで、次に進める。
AI導入は「事業・業務・成果」を先に決める。
これが決まらない状態で、PoC・ツール選定・ベンダー比較に入っても、 何をもって成功かが誰にも判断できないため、前に進まない。
補足:AIは未完成な技術。中身は日々更新され、毎月のように前提が変わる。だからこそ「比較」より前に「目的と成果」を固定する。
| 対象事業 | (例)既存BtoB事業 / 既存BtoC事業 / 新規事業 |
|---|---|
| 対象業務 | (例)見積作成、初期問い合わせ、受注・出荷、財務・経理、人事、物流、DX推進、各種開発、IT部門立ち上げ など |
| 目的 | (例)営業工数削減、間接業務効率化、DX化、スクラッチ開発の着地点整理 など |
| 成果指標 | (例)時間30%短縮 / 全体20%効率化 / ミス低減 / 判断回数増加 / 期間短縮 など |
YouTubeや各種メディアでは、AI研究者やベンチャーの活用事例が多く語られている。 しかし現場の相談では、それらをそのまま前提にしてしまい、AIの扱い方が整理されないまま導入検討が進むケースが非常に多い。
事例やツールの話が先行すると、「事業として何を判断すべきか」が置き去りになり、結局、判断が止まる。
よくある誤りは、用途ごとにAIモデルやサービスを次々と切り替えること。 例えば、長文読解はGPT、画像生成はGemini、コードはClaude、それ以外はAzureのCopilot、といった使い分け。
評価が統一されず、改善か劣化か判断できない。
同条件の比較が崩れ、議論が長期化する。
誰が判断したかが消え、意思決定が遅くなる。
AIは未完成な技術で、前提が毎月のように変わる。 その状態で切り替え運用を増やすほど、判断は遅くなる。
Copilotと一口に言っても、M365のCopilotとAzure上のCopilotは性質が異なる。 M365は業務アプリケーション環境であり、サーバーや実行基盤ではない。
M365 Copilot(業務用途で整理しやすい)
M365のCopilotは、GPTに対してMicrosoft独自のRAGを組み込み、用途や参照範囲を限定した形で設計されている。 自由度は高くないが、業務用途として前提や制限が明確で、この「制限されている」こと自体が安全性につながる。
Azure Copilot(実行環境や構成の話)
Azure上のCopilotは実行環境や構成の話であり、それだけで業務利用の安全性が担保されるわけではない。 「AzureのCopilotだから安全」という前提で進めるのは、認識の出発点そのものが誤っている。
ソースコードについては、GitHubをそのまま利用する方が、Claudeを取り入れるより合理的なケースが多い。
GPT Codex、Gemini Coding Partnerでも十分対応可能だ。余計なAIを挟むことで、判断基準や管理対象が増えてしまうためだ。
人員(数名〜10名)、検証期間(1日8時間×最低6ヶ月)、有料LLM2種(GPT / Gemini必須)など、 「片手間で成立しない」現実条件をまとめる。
design20_01 を開く講義ではなく「判断・整理」に限定。事業・業務・成果をその場で決めるためのページ。
consul_detail を開く#21予告:この整理を「1枚の図」と「具体的な進め方」に落とし込む。明日水曜に公開予定。